紫外線って何だろう?

知っているようで知らない紫外線。日焼けの原因ということぐらいはわかりますが、何しろ相手は目に見えないだけに、まさにとらえどころのない存在です。そこで、あらためて、紫外線とは何か、少し科学的に追求してみました。

紫の外側の波長だから紫外線

紫外線は、太陽光などから放射される電磁波の一種です。電磁波は波長の長さによって、ガンマ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、電波に分けられています。この中で人間の目に見えるのが可視光線で、いわゆる「光」と呼ばれているものです。可視光線は約380nm(ナノメーター)~780nmの領域で、波長の短いほうから順に、紫色、藍色、青色、緑色、黄色、橙色、赤色の光となっていて、虹でその様子を見ることができます。この可視光線よりも波長が短い領域で、数nm~約380nmを「紫外線」といい、人間の目では見ることができません。紫外線という漢字を見てみると、「紫」と入っていますね。可視光線からみて「紫」より「外」側の波長、ということで紫外線という名前がつけられたのです。

3つに分類される紫外線

一般に波長が短いほどエネルギーが強く、物質に当たると屈折する性質があります。また、波長が長いほどエネルギーが弱く、屈折せずに直進性が高くなります。この性質により、紫外線は3つに分類され、波長の短いほうからUV-C(短波長紫外線)、UV-B(中波長紫外線)、UV-A(長波長紫外線)と呼ばれます。太陽光から照射される紫外線のうち、波長の短いUV-Cはオゾン層に吸収されて地表にはほとんど届きませんが、UV-AとUV-Bの一部は地表に届きます。

日焼けはUV-Aのせい

UV-Aは波長が長いので、皮膚の奥まで到達し、メラニン色素を瞬時に淡色から黒色へ変化させます。これがシミやソバカスの原因で、炎天下の中にちょっといただけで肌が黒くなってしまうのはUV-Aのせいなのです。

皮膚ガンの原因にもなるUV-B

UV-Bは皮膚の表面で吸収されるため日焼けの原因になるばかりでなく、大量に浴びてしまうと、免疫力低下のほか、皮膚ガンや白内障を引き起こす恐れもあります。また、ビタミンDの生成や、カルシウムの代謝を促進させる効力があるのもこのUV-Bです。これは少ない紫外線照射量でも十分な量がまかなわれます。UV-Bの多くはオゾン層に吸収され、一部が地表に到達するのですが、近年のオゾン層破壊により地表への照射量が非常に増加し、日光浴でビタミンD生成どころの話ではなくなってきています。

オゾン層で吸収されるUV-C

UV-Cは太陽光から地表にはほとんど届きません。もし、太陽光のUV-Cが地表に届いたとしたら、そのエネルギーの量と高さゆえ、殺人光線となって我々に襲いかかります。オゾン層がなくなってしまったとしたら…。一方では紫外線殺菌や分解処理などの効力もあるため、人工的に発生させて有効利用した技術も私たちの生活の中で使われています。身近なところで、トイレにあるエアーで手を乾かす機械がありますよね。あれから出ている光線に含まれているのが UV- Cなのです。冷蔵庫の中や、無菌室、調理場の殺菌灯にも利用されています。それらには必ずといっていいほど「直接目で見ないでください」というような注意書きがあるかと思います。決して興味本位で光線を見続けるなんて事はやめましょう。

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